SONYのNEX-5Rを買った
ついにカメラ買っちゃったー。
SONYのミラーレス一眼、NEX-5R。ズームレンズキットの黒にした。16-50mm, F3.5-5.6の手ぶれ補正内蔵のレンズ(SELP1650)が付いてくる。ボディのみのパッケージと値段が同じだった。変なの。
さらに追加でレンズも買った。
35mm, F1.8で手ぶれ補正内蔵のレンズ(SEL35F18)。カメラ本体と一緒に購入すると5,000円引きっていうキャンペーンをやってた。
あとはプロテクターフィルターとかSDカードとかケースとか。全部で9万円くらいだった。一式をヨドバシで買った。
初めてのカメラ
デジカメより前のフィルムの時代は、写ルンです系のやつしか使ったことがなかった。デジカメの時代になってコンデジは何台か買ったりしたけど、一眼レフとかミラーレス一眼とかそういうのは今回が初めて。
なので、焦点距離とかF値とか、そういう話も簡単な知識しか無かった。
何年か前から、ときどき「カメラ買おうかな→いろいろ調べる→なんか面倒そうだな→まあ買わなくていいか」というのを繰り返してた。でも今回はたまたまタイミング的に買うところまで行った。今までは自分で調べるだけだったけど今回は他の人に相談とかも結構しちゃったとか、ちょっと今後旅行に行きそうな気配があったりとか、子供が成長してきていろいろ撮りたくなったとか、iPhone 5sが出たのに自分は買ってないからさみしいとか、そういうちょっとした理由がいくつも重なったのかも知れない。
NEX-5Rにした理由
理由はいろいろあるけど、レビューなどで絶賛されてるのが大きかった。カメラは超初心者なので、そういう周りの評価に頼っちゃう部分は多々あった。
- 本体が小型
- 液晶が180度回転して、自分撮りができる
- キットレンズがコンパクトで手軽
- オートフォーカスが速い(ファストハイブリッドAF)
- アプリをインストールして機能を追加できる
このあたりが、世間の評価が高いポイントらしい。
一方で、自分が思ってた要件としては、
- 一眼っぽい写真(高い解像感だったり背景ボケだったり)が撮りたい
- 動画も撮りたい
- 「iPhoneのカメラでいいじゃん」ってならないように、できるだけ手軽な感じにしたい
- 主に撮るのは、ブログ用の小物と、子供、あと旅行。
というのがあったので、その意味でもNEX-5Rがピッタリだった。
NEX-5系では、5(2010年)、5N(2011年)、5R(2012年)、5T(2013年)とあったけど、去年の5Rから今年の5Tの変化が、NFCの搭載とかの(自分にとって)小さな改善のみだったので、安い5Rの方がいいかなと思った。
他にはE-PL6とかも検討したんだけど、デザイン的にNEX-5Rの方が「レンズに持つところが付いただけ」っていう感じがして良かった(SONYらしさを感じた)のと、やっぱレビュー記事とかで超絶賛されてる点で、こっちに決めた。
そして、せっかくレンズ交換式なんだから、交換用のレンズも欲しいよねということで、F1.8で撮れる単焦点レンズを買ってみた。
簡単な解説
詳しくはググってちゃんとした解説を読んで欲しいけど、とりあえずあわてて勉強した自分の簡単な理解。
- ボディについて
- センサーサイズは大きい方が画質がいい(解像感?)。背景ボケもしやすい。
- フルサイズってのが昔のフィルムと同じサイズ(35mm)のセンサーで、これが一番いい。その次がAPS-C、その次がマイクロフォーサーズ。それらより小さいのが一般的なコンデジやケータイのカメラ。
- ちなみにNEX-5RはAPS-C。
- マウントの種類も重要。ボディとレンズを接続する規格のこと。メーカーやシリーズによって違う。
- 欲しいレンズがあっても、マウントがあわないとダメ。
- 異なるマウントでも接続できるようにするアダプターもあるみたいだけど、接続できても一部の制御機能が失われてマニュアルで操作しなきゃいけなくなったりするので上級者向け。
- ちなみにNEX-5RはEマウント。
- センサーサイズは大きい方が画質がいい(解像感?)。背景ボケもしやすい。
- レンズについて
- 16-50mmとかの数値は、焦点距離のことで、画角に影響する。画角ってのは、写ってる範囲のこと。
- F3.5-5.6とかの値は、レンズが最大でどれだけ光を取り込めるかっていうこと。開放F値。数値が少ない方が、光をたくさんとりこめる「明るいレンズ」ということ。
まあそんなわけで、できるだけセンサーが大きいカメラの方が画質はいいし、できるだけ広角から望遠までの幅広いレンズの方がいろんな画角で撮れるし、できるだけ開放F値の小さい(明るい)レンズの方が背景ボケやシャッタースピードをコントロールしやすくてノイズも乗りにくい、ということ。
ただ、そんな最強のものは無い(あっても高価だったりする)し、サイズが大きくて重くて扱いにくかったりする。そこで、スペックを妥協したり、複数のレンズを使い分けたりして、自分にあったバランスのものを選ぶのが良い。
自分の場合は、付属するキットレンズ(16-50mm, F3.5-5.6)と、明るめの標準レンズ(35mm, F1.8)でとりあえず入門としてはいいかなと勝手に思った。次に買うとしたら、マクロか超広角か望遠とかになるのかな。
撮影の基礎
初心者なんだからオートで撮ればまあいいんだけど、せっかく買ったんだからある程度自分でコントロールしたい。ってことでこれもあわてて勉強した。正確な解説はググって欲しいけど、自分がなんとなく理解してるのが以下の感じ。
- 基本は、光を必要な分だけ集める、ということ。「露出」というらしい。
- そのために必要な設定は、絞りと、シャッタースピードと、ISO感度。
- この組み合わせで、必要な分だけの光を集める。光が足りないと暗すぎる写真になるし、多すぎると明るすぎる写真になる。
- では、必要な光の量はどれくらいか?どうやったらわかる?そこで撮影モードというのがある。P、A、S、Mの4つ。
- P、A、Sは、必要な光の量を自動で判断してくれるモード。
- Pはプログラムモード。必要な光の量を自動で判断して、その量になるように絞りとシャッタースピードを調整してくれる。
- Aは絞り優先モード。絞りだけを自分で好きな値に固定して、その絞りで必要な光が集められるだけのシャッタースピードを自動で決めてくれる。
- Sはシャッタースピード優先モード。シャッタースピードを自分で好きな値に固定して、それで必要な光が集められるだけの絞りを自動で決めてくれる。
- いずれにしても、ISO感度はオートと固定が選べる。
- 「必要な光の量」をカメラに判断してもらうわけだけど、それが気に入らない場合は、「露出補正」をやって、もっと明るくしたいとか、もっと暗くしたいとかを指定することもできる。
- Mはマニュアル。必要な光の量がどれくらいなのかはカメラは判断しない。絞りもシャッタースピードも自分で設定して、それで暗くても明るくても自分の責任。
- P、A、Sは、必要な光の量を自動で判断してくれるモード。
- 被写界深度
- ホワイトバランスの設定で、光源が何なのかをカメラに教えてあげるか、「これが白ですよ」ってのをカメラに教えないと、全体として正しい色にならないというのもある。
設定
やっと一般的なことについてわかった気がしてきたので、さっそくNEX-5Rを自分が使いやすいように設定してみた。
事前の設定
- メニュー→セットアップ→オートレビュー
- 2秒にした。邪魔だと思ったけど、プレビュー中でもシャッター半押しするとすぐに撮影に戻れるので大丈夫っぽい。
- メニュー→セットアップ→タッチシャッター
- オフにした。オンだと、タッチで写真を撮る設定。オフだと、タッチでフォーカスを合わせる設定。
- メニュー→セットアップ→被写体追尾
- オフにした。とりあえず使わない気がする。
- メニュー→セットアップ→ファンクションメニュー
- メニュー→セットアップ→カスタムキー設定→ソフトキーBの設定
- 撮影時にソフトキーB(下の方にあるボタン)を押したときのショートカットの設定。自分は「再押しAEL」にした。オートで決まった露出を、ずっと固定する機能。
- 複数枚の写真を撮るときに、それぞれでの写真で色合いが変わらない(統一される)ように、最初に固定する感じで使ってる(ホントにそういう使い方でいいのか知らないけど)。
- 撮影時にソフトキーB(下の方にあるボタン)を押したときのショートカットの設定。自分は「再押しAEL」にした。オートで決まった露出を、ずっと固定する機能。
- メニュー→カメラ→フォーカス切替
- DMFにした。
- シャッター半押ししてオートフォーカスしたあと、レンズのリングを回すと自動で画面が拡大されてさらにフォーカスを手動で微調整できる機能。これ好き。
- DMFにした。
- メニュー→セットアップ→MFアシスト時間
- 5秒にした。MF(マニュアルフォーカス)は自分は使ってないけど、実はDMFの時間もここの設定が使われているっぽい。じっくりやる(素早くできない)ので長めに。
- メニュー→カメラ→フォーカスエリア
- 中央重点にした。マルチだとどこになるのかわからないのが怖かった。あとはタッチフォーカス使って自分の好きな場所にできればいいかなーと。
- メニュー→カメラ→DISPボタン(背面モニター)
- シンプルに、全情報表示と水準器だけにした。2つだけなので、切り替えが簡単。
- メニュー→カメラ→ドライブモード
- 「連続撮影」にしてる。普通に押せば1枚で、押し続ければ連写になるのでお手軽。変えたいときは撮影時に簡単に変えられる。
撮影時の設定
- 撮影モード
- 今のところ、だいたいはA(絞り優先)。ときどきS(シャッタースピード優先)って感じ。
- 「おまかせオート」と「プレミアムおまかせオート」があって、どう違うの?と思った。
- 調べてみると、「おまかせオート」は全自動で撮影。「プレミアムおまかせオート」は、全自動で撮影するのに加えて、HDRとかまでやる。その分キレイなのかも知れないけど、撮影してから保存が完了するまでに時間かかっちゃう。
- NEX-5Rのレビューとかを読むと、「モードダイヤルがない」というのが弱点として言われるらしい。
- 真ん中のボタンを押すだけでモード切替できるから、そんなに面倒じゃないと思うんだけどね。
- 「いちいちメニューから撮影モードを切り替えるのが面倒」って言ってる人は、この真ん中のボタンを押すだけっていう仕様を知らないケースもあるんじゃないかなと思う。
- まあ自分はそもそも初のカメラなので、モードダイヤルを使ったことないから特に気にならないだけかも知れないけど。
- 露出補正
- ドライブモード
- 普段は「連続撮影」にして、シャッターボタンを普通に押すのと長押しとで使い分けてるけど、セルフタイマーなどに変えることもある。
- ISO感度
撮ってみた
さっそく撮ってみた。以下のサムネイルはサイズだけ変えてる。リンク先は無加工(容量が3MB〜5MBくらいあるので注意)。まあこんなスーパー初心者が極端な設定で撮った作例なんか見てもしょうがないだろうけど。
SELP1650
背景ボケとボケてない感じの比較。F値を小さくするとボケるわけだ。
SELP1650 50mm, F5.6, 1/200sec, ISO100 |
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SELP1650 50mm, F36, 1/80sec, ISO1600 |
もしくは、F値が同じでも、被写体との距離を変えて、その分だけ焦点距離も変えて背景のサイズを同じくらいにしたとしても、ボケは変わる。
SELP1650 38mm, F5.6, 1/400sec, ISO100 |
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SELP1650 41mm, F5.6, 1/400sec, ISO100 |
上のと似てるけど、焦点距離を変えて、その分だけ被写体との距離も変えて被写体のサイズを同じくらいにすると、背景との距離感が変わる。圧縮効果というらしい。
SELP1650 16mm, F3.5, 1/1250sec, ISO100 |
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SELP1650 47mm, F5.6, 1/320sec, ISO100 |
次にシャッタースピードを変えて水の流れを撮ってみた。速い方が粒が見えて、遅い方が線になってる。こういうのよく作例で見るけど、あんまり実際こんな写真をとる用事は自分には無い気がする。あと明るさが変わっちゃったのは自分がヘタだから。
SELP1650 50mm, F5.6, 1/4000sec, ISO3200 |
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SELP1650 50mm, F36, 1/5sec, ISO100 |
そしてISO感度のテスト。夜。感度の高い方から低い方へ並べてみた。感度が低い分、シャッタースピードを長くしてる。ノイズの違いがわかる。ちなみにネコが写り込んでる。
SELP1650 16mm, F3.5, 1/50sec, ISO25600 |
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SELP1650 16mm, F3.5, 1/13sec, ISO6400 |
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SELP1650 16mm, F3.5, 1/3sec, ISO1600 |
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SELP1650 16mm, F3.5, 5sec, ISO100 |
一部分を切り抜いて原寸大で並べてみた。
ISO25600はちょっとやり過ぎだけど、ISO6400、ISO1600、ISO100はそこまで大きな差がないようにも見える。
SEL35F18
追加で買った単焦点レンズとキットレンズの比較。単焦点レンズの方は35mmで固定なので、キットレンズの方を同じ35mmに合わせた。そしてどちらも絞りを開放。違いがわかる。
SEL35F18 35mm, F1.8, 1/2000sec, ISO100 |
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SELP1650 35mm, F5.6, 1/250sec, ISO100 |
このレンズで絞り開放と絞った感じの比較。
SEL35F18 35mm, F1.8, 1/2000sec, ISO100 |
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SEL35F18 35mm, F22, 1/60sec, ISO500 |
このレンズは被写界深度(ピントが合う範囲)がすごく狭くできる。ベンチの真ん中あたりにフォーカスしてみたら、手前や奥の方がボケてる。
SEL35F18 35mm, F1.8, 1/2000sec, ISO100 |
もっといろんなもの撮ってみたいね。
スマートリモコンアプリやってみた
カメラにインストールする無料のアプリ。さらにiPhoneやAndroidにPlayMemories Mobileっていうアプリ(こっちも無料)を入れる。カメラの映像をiPhoneに飛ばしてきて、iPhone側でシャッター押したりできる。
- iPhoneだといちいちWi-Fi接続がメンドイ。Androidだとアプリ内から接続するのでだいぶラク。
- 写真は撮れるけど動画はだめ。
- 撮った写真をそのままiPhoneに送ってくれるけど速度が遅すぎる。
- アプリからズームは変えられない。
- アプリの安定性は微妙、なかなか接続できなかったり、接続したのに切れたり、アプリが急に落ちたりする。
つまり、あんまり使い物にならない感じ。セッティングに時間かけていいなら、なんとか使えるかなという程度。
タッチフォーカス、撮影モード切替、絞りやシャッタースピード、露出補正、ホワイトバランス、ISO感度の設定、セルフタイマーなどはアプリから操作できる。
まあそれはそれとして、
iPhoneアプリのアイコン、文字が「PlayMemo...」って途中で省略されちゃってるのが残念すぎる。これでリリースしちゃうとか。。。
参考
直接NEX-5Rの使い方というわけではないけど、カメラの基本ってことで、読んでみたら非常に参考になった本を貼っておく。
感想
インターネットのおかげで基礎知識的なのはなんとなくわかった気がする。それぞれの設定項目が、どういう意味なのかはなんとかわかるようになった。とはいえ、まだそれはカメラについての知識であって、写真や撮影についての知識じゃないし、技術でもない。照明のこととか、構図のこととか、手ブレを防ぐやり方とか、レタッチとか、まだまだ知らなきゃいけないことはありそう。
しかも、大事なのはさらにそこからだと思ってる。状況に応じたセオリーみたいなのもある程度あるだろうし、失敗から学ぶ部分もあると思う。どうやってそういうのを身につけていくか。あとは、そもそも自分がどういう写真を撮りたいのかっていう部分もまだわかってない。
まあたぶんスナップ写真とか、記録的、記念的な意味合いの写真が多いとは思うので、例えば、写る人に笑顔になってもらうとか、緊張しないでもらうとか、そういう技術も必要だろうと思う。難しそう。
自分が今まで経験した、プログラムの開発や音楽制作は、道具の使い方を覚えたくらいでは完成までは行けないイメージがある。進めていくうちに色んな種類の壁があってそれを乗り越えていく。最低限のレベルの完成品を作るだけでも、いくつかの苦労があるし、途中で挫折する人もいると思う。完成させただけもで大したもんだと思う。それに比べて写真は、とりあえずシャッター押せば撮れちゃう。「写真を撮ろうとしたけど途中で挫折した」とかはまず無い。とりあえずは写真ができあがる。だから妥協しやすいというか、ほとんど頑張ってないのに、道具の使い方を覚えただけで、もうできた気になっちゃいそう。「何者にもなれない人はカメラをやろうとする」みたいな話があるのもわかる。
なので、写真が撮れただけで自分がすごいって勘違いしないように気をつけたい。そこに写るもの、写らないもの、すべてに自分が気を配って、基本を学び守りながら、そこからオリジナリティのために逸脱する部分があったりとか、偶然の要素をあえて含めたりとか、デタラメではなく自分で考えて判断していく、そういうのをスピーディーにやれるようになってバシバシ撮ったら楽しいだろうなと思う。
でも、とりあえず見よう見まねで撮っただけでも、少なくともiPhoneのカメラとはかなり違うものになるんだよね、ほんと、お手軽に自分がすごくなったような気がしてしまって危ない。あと普通にお金かかりそうでこわい。