iPhoneのモノラルの動作を調べてみた
最近、iPhoneでスクフェスをやっている。いわゆる音ゲー。しかもLPというスタミナ的要素があるので、イヤホンを持ち歩いて、いつでもどこでもLPの回復に合わせてプレイするのが大事だったりする。なんとも面倒なんだけど、面白くてハマっちゃったんだからそこは仕方ない。
でも、ゲームだけに集中できる状況ばかりではないので、片耳イヤホンでやることがある。そのときにステレオのイヤホンの片方だけを聴く感じだと、元の音源は右と左にバランスよく振り分けてるのにその片方だけを聴くことになるので、気持ち悪い感じがしたり、聴こえない(もしくは音が小さくて聴こえにくい)ような楽器がある。
それがイヤなので、片耳ですべての音が聴けるようにモノラルについて調べてみた。
調べ方
適当なステレオ音源を再生するだけなんだけど、ちょうどいいのがあった。
この動画。LとRのそれぞれにピーって音を出力しながら、どっちに出力しているかを映像にしている動画。この動画を再生させるだけで簡単に確認できる。
iPhone本体のスピーカー
まずはイヤホンなどを接続しない状態で、iPhone本体のスピーカーから音を出してみた。
たまに勘違いしている人がいるけど、iPhone(少なくとも5sまでのすべて)は、Lightning(もしくはDock)端子の左右でステレオスピーカーになってるわけじゃない。片方がマイク、片方がスピーカーになっていて、スピーカーはモノラル。Appleのサイトにもちゃんと書いてある。
iPhone - Apple(日本)
さっそく再生してみると、LとRの音が合成されてひとつのスピーカーから鳴ってる。つまり両方の音が聴けるということ。
問題ない。もちろん音質は良くないし、周りに音が出たら迷惑な場面はイヤホンじゃないといけないので、これはまず基本的な確認って感じ。以下が本番。
モノラルイヤホン
次に、100円ショップで買ってきたモノラルのイヤホンを試してみた。
こんな感じ。プラグの部分からモノラル用になっているタイプ。
これは残念ながら(そして当然ながら)ダメだった。Lの音だけが鳴る。Rの音は聴こえない。ステレオのイヤホンの片方だけを聴くのと同じ。
モノラルのスマートフォン用イヤホンマイク(1)
上記のモノラルイヤホンは、そもそもプラグがモノラルの端子なので、Lの音しか入ってこないのは当然と言える。
ではこれならどうか。
マイクが付いていて通話ができるタイプのやつ。これも100円ショップで買った。これは端子が4極(区切りの線が3本)になっている。L、R、マイク、GROUNDってことらしい。だけどイヤホンは1つ。つまりLとRの音が両方イヤホンから出るんじゃないかって感じ。
ところが試してみたらダメだった。Lの音だけが鳴る。たぶんプラグのRの部分は何にもつながってないのかなと思った。
モノラルのスマートフォン用イヤホンマイク(2)
上記と同じようなやつだけど、こちらは100円ショップじゃなく、SoftBank SELECTIONの製品で1000円くらいするやつ。
100円ショップのものと比べて、プラグは同じタイプだけど、通話応答ボタンが付いてるという違いがある。
この製品にした理由は特にない。イヤホンマイクで、イヤホン部分はモノラルで、100円ショップじゃない普通のお店に売ってるやつってことで適当に選んだだけ。
しかしこれは良かった。ちゃんとLとRの音が合成されて鳴る。つまりLの音もRの音も、ひとつのモノラルのイヤホンから聴こえてくる。
探し求めていたのはこれ。
ちなみに音質はほどほどって感じ。とりあえず低域も高域も鳴ってるので、ちょっとした時間に片耳で音ゲーをするのは困らない程度。
ってことで、今回の答えはこれだと思う。これを買えばいい。
iPhoneの設定でモノラルにする
これは番外編。
iPhoneの設定→一般→アクセシビリティ→モノラルオーディオのところで、iPhone自体をモノラルにすることができる。これをやると、ステレオのイヤホンをつないでも、LとRの音が合成されて両方のイヤホンから鳴る。もちろん、100円ショップのモノラルイヤホンを接続しても、iPhoneからそもそもLR合成された音が出てるので、問題無く片耳で両方の音が聴ける。
もともと片方の耳しか聞こえない人とかは、この設定をやっておけば、常にLとR両方の音を片耳で聞けるのでいいと思う。
自分の場合は、常にモノラルにしたいのではなく、ステレオとモノラルを状況によって切り替えたい。だけどいちいち設定で切り替えるのは面倒。ってことでこの設定は使わずに、イヤホンを使い分けることで切り替えを実現する方を選んだ。
まあでも設定を切り替えるのが面倒だと感じない人で、むしろ2種類のイヤホンを持ち歩く方が面倒だという人は、この設定を使えばいいよ。
そして設定で切り替えるのも2種類のイヤホンを持ち歩くのも両方面倒だという人は、単にステレオのイヤホンの片方だけを聴けばいい。すべての音が聴こえないとかそういう細かいことは気にしなければいい。
アダプタもある
これは今回試してないけど、調べた感じではこういう方法もある。
ステレオ端子にこのアダプタを挿すと、LとRが合成されてモノラルになる(んだと思う。実際試してないからもし間違ってたらごめん)。
つまりステレオイヤホンとiPhoneの間にこれを挟めば、イヤホンのLの方からLとRの音がどっちも聴けるようになる。レビューを読む感じでは、Rの方には何も聞こえなくなるっぽい。右耳だけで聴きたい人もいると思うので、LとRのどちらにも合成した音を出力してくれればいいのに、そうではなく、合成音はLだけから出るらしい。そういうこと(Lの音をLとRに出力)をする別なアダプタがあるけど、だんだんややこしくなってくるので難しい話が苦手な人はやめといた方がいい。
おわり
片耳でiPhoneの音を聴く場合、
- LとRが合成されるモノラルのイヤホンマイクを使う(合成される製品とされない製品があるので注意)
- 変換アダプタを使ってLとRを合成したモノラルにして、普通のステレオイヤホンの片方だけを使う
- 設定でモノラルに切り替えて、普通のステレオイヤホンの片方だけを使う
- 普通のステレオイヤホンの片方だけを使って、L(もしくはR)だけの音しか聴こえなくても気にしない
つまりはこの4択って感じ。
何かの参考になれば幸いです。