一眼レンズスタイルカメラ QX1を買った!
買ったよレンズスタイルカメラ。Eマウントのレンズが付けられるやつ。自分が買ったのはレンズキットではなくボディのみの方。
予約受付開始日(10月1日)にヨドバシドットコムで予約。発売日の前日(10月9日)に発送されて、発売日当日(10月10日)の朝に届いた。ソニー直営のオンラインショップは予約しても在庫確保できないなどあったらしいけど、今回ヨドバシは満足度高かった。
これは何か
SONYが打ち出した「レンズスタイルカメラ」っていうジャンルのカメラ。今回買ったQX1はちょっとわかりにくいけど、他に
というのがあって、こっちの方がわかりやすい。見た感じはレンズだけなんだけど、ちゃんとデジカメの機能を内蔵していて、これだけで写真や動画が撮れる。まあデジカメの液晶画面を取っ払ったような感じ。その代わりにWi-Fiを搭載していて、スマートフォンとかを接続すると、画面を見ながら撮影できる。
そんな中でこのQX1は、そのレンズスタイルカメラから今度はレンズを取っ払って、ソニーのミラーレス一眼のEマウントレンズを自由に装着できるようにした製品。つまりレンズも液晶画面も無いデジカメ。
例えるなら、Mac mini的な、キーボードもディスプレイもないパソコン本体部分みたいな感じかな。
NEX-5Rに続いて2台目
去年、NEX-5Rを買った。それが自分にとって初のレンズ交換式の一眼カメラだったんだけど、それから1年間、写真や動画を撮りながら、レンズも少し買ってきていた。
このQX1は、そのNEX-5Rと同じEマウントのレンズを使うので、新たにレンズを買わなくていい。カメラ一式を買うとなるとなかなかお金もかかるけど、レンズが流用できるなら一気に買いやすくなり、QX1みたいな冒険的な製品でも買える。
他にも、バッテリーもNEX-5Rと共通だったので、充電の管理も複雑にならない。
2台あるといいね
今まではカメラを1台しか持ってなかったので、不便に感じる場面がいくつかあった。それが2台あれば解決しそう。
- 動画と写真を同時に撮ることができるようになる。
- レンズを交換するのが大変なときにカメラ自体が複数あると便利
- 広角レンズと望遠レンズ
- 単焦点レンズとズームレンズ
- カメラ自体の写真を撮りたいときに別なカメラで撮れる
まあこれらの用途にQX1が使えるのかどうかはわからないけど、何も無いよりは少しマシになった。
使ってみた
レンズも液晶画面も、自分の好きなのを使えるということなので、さっそく試してみた。
16-50mm F3.5-5.6 OSS
QX1のレンズキットについてくるレンズ。今回はボディのみを買ったんだけど、すでに同じレンズを持っていたので装着してみた。
電源が入ってないときはこんな感じ。電源を入れるとレンズが延びるので少し大きくなる。16-50mmの標準ズームで使える場面は多く、パワーズームなのでスマートフォンからもズームを操作できる。OSS(光学手ぶれ補正)もついてる。それでいてこのコンパクトな感じなので、使い勝手がいい。画質はキットレンズって感じなんだけど。
35mm F1.8 OSS
NEX-5Rでは一番使ってるレンズ。F1.8ということもあって、とってもいい雰囲気に撮れる。35mmというのも日常で使いやすい画角。デジタルズーム(全画素超解像ズーム)しても2倍くらいまでなら画質的に問題ないし。
サイズ的にも大きくないので、QX1につけても良い感じ。
18-200mm F3.5-6.3 OSS
18-200mmのズームレンズ。この写真は一番短くなる18mmのときだけど、200mmまで伸ばすと2倍くらいに長くなる。QX1につけるとなんか冗談みたいな感じになる。まあレンズがここまで大きいと、QX1自体のサイズが気にならなくなるっていう考え方もあるか。
QX1で200mmの望遠にして撮影するような状況があるのかどうかわからないけどね。。。
16mm F2.8 + 0.75倍ウルトラワイドコンバーター
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16mmのパンケーキレンズに0.75倍のコンバーター。これで12mm(35mm判換算で18mm相当)になる。自分が持ってるEマウントレンズの中では一番広く撮れる。手ぶれ補正は無いけど、ここまで広角ならあんまり関係ないしF2.8なのでシャッタースピードも早くできる。
QX1でノーファインダー撮影とかアクションカム的な使い方をする場合、構図とかよりも被写体がちゃんと画角に収まってることやその場所の状況が記録されてることが重要だったりするので、こういう広角のレンズの方が使い道は多いのかも知れない。
サイズ的にも良い感じなので、QX1に向いてる気はする。
CANON EF 50mm F1.8 II
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マウントアダプターを使えばEマウントレンズじゃないレンズも行ける。ってことでCanonの神レンズと呼ばれるこれをつけてみた。50mm F1.8という使いやすい仕様(APS-Cだとちょっと望遠な感じあるけどね)で、値段が超安い。1万円以下で買える。これでいかにも一眼カメラで撮りましたって感じの写真が撮れると思う。
安いマウントアダプターなので、絞りは開放のみ、フォーカスはマニュアルって感じ。QX1に付けてノーファインダーでマニュアルフォーカスは相当難しいけど、まあスマートフォンに接続して大きな画面をみながらやればなんとかなる。ピント合わせ用の拡大表示やピーキングの機能がないから手軽では無いけど。
iPhone 6
次に画面側をiPhone 6にしてみた。Plusじゃない方。付属のスマートフォンアタッチメントで問題無く合体できた。ここまで液晶画面が大きいデジカメは普通は無いと思う。見やすくていい。
iPhone 6 Plusはこのアタッチメントで合体できるのかな?どうなんだろ。
ちゃんとしたカメラ
QX1は、普通じゃないカメラだけど、意外とちゃんとしたカメラでもある。
APS-Cセンサー
カメラは、簡単に言うとセンサーが大きければ大きいほど画質などいろんな面で良くなるんだけど、QX1はAPS-Cというサイズのセンサーを搭載してる。これはかなり大きい方で、一般的なカメラでは一番大きいのがフルサイズ、そしてその次がAPS-Cということらしい。
本体側面に、ちゃんとセンサーの位置を示すマークもついてる(上記の写真では右上あたりに見えている)。
フラッシュ内蔵
フラッシュも内蔵されてる。ボタンを押すとポップアップする。しかも、指で押さえれば上に向けて天井バウンスもできる。RX100M3みたいな。
NEX-5Rは外付けのフラッシュが付属してるけど天井バウンスはできないので、これはうれしい。
ガイドナンバーは4とのこと。
シャッターボタン
シャッターボタンはちゃんと半押しでオートフォーカスもできる。基本的に親指で押す想定なんだと思うけど、本体左側面にあるので、左手だったら下からささえる感じで、右手だったら背面(自分側)からつかむ感じになるのかな。
まあこんな感じに本体をひっくり返しても写真がひっくり返らない機能があるので、ボタンを右側面に持って行くこともできるね。
また、底面には三脚の穴もある。
その他
- 本体を90度倒すとちゃんと縦位置(縦長)で撮れる(写真が自動的に回転して縦長の写真になる)
- 顔検出もできる(8人まで)
- カスタムホワイトバランスもできる(色温度の手動設定のみで、カメラから白を取り込むやつはできない)
- セルフタイマー、連写もできる
- 画面タッチでフォーカスを合わせたりそのまま撮影したりもできる
- 接続しているスマートフォン側のGPSを使って写真に位置情報を記録できる
- USB端子はマイクロUSB。
- 記録メディアはメモリースティックマイクロかmicroSDに記録。マイクロじゃないカードの方がカメラでは一般的だと思うので、ここは普通のカメラとちょっと違う部分かも。
- そしてもちろんWi-FiとNFCを搭載している。
撮ってみた
以下、写真のサムネイルのリンク先はFlickr。ここで紹介してない写真も以下のFlickrのアルバムにまとめてある。
16mm F2.8をつけてノーファインダーで
ノーファインダーは難しかった。やむを得ず日の丸構図になっちゃうし、背景の感じとか水平もわからないまま撮る。練習して画角感を習得すればいいんだろうけど。とりあえず広角なレンズをつければ狙ったものが入りきってないっていう状況は防げるけど、広がりとか立体感や奥行きが強調されるダイナミックな写真になりやすい。
35mm F1.8をつけてNexus 7で確認しながら
これはNEX-5Rで使い慣れたレンズだし、Nexus 7の大きい画面で確認しながら撮れば、失敗はしづらい。まあでも手間はかかるので、普通の写真を撮るなら普通のカメラを使った方が手軽だとは思う。レンズを一脚や三脚につけるなどして変わったアングルから狙いつつNexus 7で確認、とかが正しい使い方なのかな。
動画も撮れる
もちろん動画も撮れる。でも作例なくてごめん。
動画は、フルHD(1920x1080)、H.264のMP4で記録される。
動画の場合は設定がほとんどできない。AF-C/MFの切り替えとズームは変えられるけど、絞り、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランスなどは全部オートになっちゃう。なんでだろうね。スマートフォン側のアプリの作り込みが間に合ってないだけなのか、QX1のハードウェア的にそういうものなのか、コンセプト上もしくはマーケティング上の理由なのか。
ちなみに29分で自動的に録画終了してしまうというカメラによくある仕様はQX1にも健在。30分以上の動画が撮れると、カテゴリがビデオカメラになってしまって、関税が高くなっちゃうらしい。よく知らないけど。
あわせて買いたい
microSD
これを買った。64GBでクラス10のmicroSDXCカード。今のところ問題無く使えている。QX1は本体に画面が無いので、外出先などで不要な写真を消したりするのが結構面倒な気がするってことで、容量は多めにしてみた。
ゴリラポッド
これは以前買ったので、それがそのまま使える。
耐荷重1kgなのでQX1+レンズでちょうど良い。三脚として使うのはもちろんだけど、手で持ってもいい。
ライブビューリモコン
これがQX1とつながるらしい。スマートフォンをいちいち接続するのが面倒なら、これは相当便利な気がする。
本当はこのリモコンの次の世代の「RM-LVR2V」があるんだけど、この記事を書いてる時点では、単体で買えない。アクションカム「HDR-AZ1VR」に付属するだけの存在になってる。
※ HDR-AZ1VRのみ付属。RM-LVR2Vの単品販売は行っておりません
HDR-AZ1/AZ1VR | デジタルビデオカメラ アクションカム | ソニー
なぜなのか。
微妙だった点
そんなQX1だけど、いくつか使っていて微妙だなーと感じるところもあった。
まとめ
自分にとって2台目のカメラだけど、上位機種へのステップアップでも、予備のサブカメラでもなく、全く別な切り口のカメラになった。
だけどレンズもバッテリーもEマウントのカメラと共有なので、すでにEマウントのカメラを持ってる人は色々と気軽に使い始められる。オモチャとしてはちょっと高いけど、カメラとしては十分に安いし、オモチャとは呼べないほどに普通のミラーレス一眼と同じ性能を持つ(というかこれも実際はミラーレス一眼である)。
まあ、Eマウントレンズの交換に興味ないなら、QX100とかのほうがいいと思う。もっと軽快に使えて、APS-Cよりは小さいけど1インチセンサーなので画質は結構いい。そしてレンズスタイルカメラ自体に興味ないなら普通のデジカメでいいと思う。
ってことでそれなりにマニアックなカメラで、ソニーもよくこれを製品化してくれたなーと思うんだけど、すごい人気で発売直後の今は割と品薄状態らしい。
使いどころはすごく難しいと思うけど、探りながら使っていきたい。