OS X 10.11 El Capitanを入れたらRetinaなMacが爆速になった

いやーよかったよかった。

去年と今年にでたこれらのMac、最初からYosemiteが入ってるモデルで、基本的にはパフォーマンスの問題はないけど、グラフィックの描画だけ微妙だった。

Mission Controlを出したり消したり、開いてるウィンドウをどけてデスクトップを見る機能とか、仮想デスクトップを移動するときとか、アプリをフルスクリーンにするときとか、そういう画面全体でアニメーションするような場面が異様に重かった。

特に5K iMacの方が顕著で、だいたいデスクトップ上にウィンドウを3枚くらい開くと、急にその状態になる(解像度にもよるけど)。普通iMac上では3枚くらいは開くので、ほぼ常にその状態ってこと。一方で、12インチMacBookの方は5〜6枚までは大丈夫だったので、12インチの画面でそこまで何枚もウィンドウを開くケースはあまりなく、そこまで気になるほどではなかったけど、しかし問題自体は存在していた。

回避策として、

この設定をやると、なぜかかなり軽くなるというのがある。ちょっと画面の色が普通じゃ無くなるけど、これは確かに効果あった。

これらの話は自分だけじゃなく、検索してみると日本でも海外の掲示板などでも同じ話はいくつも出ていた。

そんな中でのEl Capitan。OSの描画周りがMetalになるというのが発表されていて、非常に期待していた。ベータ版がでると、掲示板ではそれを入れた人たちの「むちゃくちゃスムーズになった!」みたいな書き込みが多くなってきた。

そして正式リリースされたわけだけど、確かに本当に速くなった。5K iMacは、いままでコマ落ちしまくって、たった4コマくらいでMission Controlがでていたような気がするけど、それが60fpsくらいでぬるぬるになった。今までそれほど問題だと思ってなかった12インチMacBookも、入れてみたら体感できるレベルでスムーズになった。

もしかしたら、Appleは、El Capitanで描画がMetalになったときにちょうど良くなるスペックで設計していたのかも知れない。そう思うくらい、最初から入っていたYosemiteでは異様な遅さがあって、El Capitanになったら普通に使えるようになった。

Chromeの日本語入力も速くなった

同じ問題なのかどうかよくわからないけど、YosemiteではChromeに日本語入力するとすごく遅い問題があった。Mission Controlのアニメーションが遅い問題より、むしろこっちの方が深刻とも言える。

これも、どういうわけか、上記に書いた「コントラストを上げる」の設定をすると軽くなるので、同じ原因による問題のようにも感じる。まあどうあれ、この問題もEl Capitanにしたら同じように速くなった。

そのほかのEl Capitanの新機能について

  • 新しい日本語入力(ライブ変換)
    • すごいと思うけど、どうにも慣れない。何度も頑張って使ってみたけど、少し使うと我慢できなくなってATOKに戻しちゃう。
    • 入力中、意図しない漢字が表示されてるときに、文章が足りないから違う漢字になってる(もう少し入力すれば正しくなる)のか、キーを打ち間違えたことで違う漢字になったのか(戻って修正する必要がある)のかを、即座に判断できないのが一番問題だと思ってる。
  • Safari
    • 新しいSafariはホントいい。まず、すごく速い。あとはタブを小さく固定できる機能がいい(ChromeFirefoxには前からあった)。
    • もともと、他のデバイスとの連携とかも便利で、シンプルで良いブラウザなのでずっとメインで使っていたけど、El Capitanになってさらによくなった。
    • トラックパッドのピンチ操作でタブ一覧が出るのがすごく便利でよく使ってるんだけど、これも高速化した気がする。
  • 新しいフォント
    • フォント名がややこしい事になったり、ウェイトが追加されたことで、適当に太さを指定していた場合に太すぎる文字とかになる問題はあるけど、美しい日本語フォントがたくさん増えたのは本当にうれしい。
    • やっぱAppleはフォントだよね、ジョブズスタンフォードのスピーチで「今日はたった3つの話しかしない」と言っていたけど、そのうちの1つはカリグラフィーを学んだ話だった。それくらい重要視してるんだと思う。
    • そもそも、日本の企業でもないのに、日本語入力とか日本語フォントとかにもここまで力を入れてくれてるのがいいよね。フリック入力とかもそうだけど。
  • トラックパッドのサイレントクリック
    • 12インチMacBookのForce Touchトラックパッドで「サイレントクリック」が選べるようになった。
    • クリックしたときのTapticフィードバックが、指の感触としてのクリック感はありながら、音として聞こえるカチっていう音がだいぶ静かになる。非常に良いと思った。
    • その後発売されたMagic Trackpad 2でも使える。

とてもよい

なんとなく、OSを新しくすると、機能は増えるけど遅くなるというイメージがある。しかし、OS Xの場合は速くなることがあるのがいいね。今回に限らず、今までも何度もそういうことはあった。

その代わり、もちろん使ってるアプリや周辺機器が非互換になることもあるから、注意はしなきゃいけない。もしかしたら、非互換があるからこその速度向上なのかも知れない。

まあそんなわけで、特にRetinaでYosemiteなMacを使ってる人にはオススメだと思う。