単3形エネループPRO2本でiPhone 6を充電してみた (QE-QV201を買ったので検証)

QE-QV201を買った。

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iPhoneなどを充電するためのもの。単3形のエネループを2本入れて使う(付属してる電池はエボルタだけどね)。

一般的にモバイルバッテリーっていうと、ある程度の容量のバッテリーが内蔵されてるやつが普通だと思う。昨日書いたAnkerのAstro Slim3みたいなやつ。だけどこの製品は、エネループを入れて使うようなタイプ。

これはホワイトだけど、他にピンクブルーもある。

この製品はかなり前からあった。SANYOの時代はスティックブースターって名前だったけど、今はパナソニックになってUSBモバイル電源(スティックタイプ)という名前に変わったようだ。

ちなみに放電専用。エネループを充電する機能はない。出力のみってことね。これにセットするエネループ自体は、別な充電器で充電する必要がある。その代わりにコンパクトで軽量だってこと。

それまで使っていたやつ

だいぶ前から、同様の別な製品を使っていた。

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KBC-E1AS。これもエネループを2本入れて使う。もちろんSANYO時代の製品。だいぶ使い込んだ感じなのが写真からも伝わるかも知れない。

自分のTwitterのログを検索してみると、買ったのは2009年11月らしい。なので5年使ってる。ホントにずーっとこれ使ってる。バッテリーこれしか持ってなかったからね(もしくはMacBook Airから充電していた)。

例えば2011年の大地震のときも、最初の日は近所の小学校に避難してそこで一晩すごして、そのあとも数日間は自宅が停電になっていた。その間、これを使って家じゅうのエネループや乾電池をかき集めて自分や家族のiPhoneなどを充電していた(最近のiPhoneは乾電池ではダメっぽいけど当時はいけた)。本当に役に立った。

今回買ったスティックタイプと違って、こちらはエネループの充電もできるタイプ。その代わり、形やサイズが少し大きい。

エネループの充電は、USB電力で行う。かなりの低速充電で、エネループ2本を満充電にするのに5時間くらいかかる気がする。だから充電機能はほとんど使ってない。旅先で、その日使ったエネループを、寝てる間に2本だけ充電できるっていう程度かな。

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大きさというか形が全然違うわけだけど、やはりスティックタイプの方がカバンなどに入れておきやすいと思う。

エネループを入れるタイプのメリットとデメリット

一般的なバッテリーのタイプと比べてエネループを入れるタイプってどうなのか。

  • メリット
    • 家にエネループが大量にストックされており、日常的にさまざまな用途で使ってるので、常に充電状態が管理されている。使おうと思ったら充電切れ、みたいなことがない。モバイルバッテリーだけのために特別に気を配る必要がない。
    • その日の予定によって、持ち出すエネループの量を調整できる。
    • 外出先でエネループが足りなくなったらお店に行けば買い足せる。買い足してもどうせ家に帰ればいろんなことに使うのでムダにならない。
    • たくさん持ち歩いていても、そのうち2本だけ使った場合はあとでその2本だけを充電すればいい。大きなバッテリーだと、継ぎ足し充電を繰り返すのは躊躇したりすけど、小分けになってるエネループならその心配がない。
    • 自然放電が少ない。一般的なバッテリーは長くても数ヶ月くらいしかもたないと思うけど、エネループは数年は大丈夫。
  • デメリット
    • 大きさや重さの割には小容量
    • パワーが弱いため(一般的なUSBポートと同じ0.5A)、iPhoneは急速充電にならない(急速には1A必要)。そしてiPadは充電自体ができない(最低でも1Aが必要で急速なら2.1A必要)。

柔軟性があるけど、パワフルさに欠ける、といった感じ。

自分の生活習慣的には、大量に充電を必要とするような旅行や出張などは月に1回あるかないかという程度で、それ以外はときどき使うだけなので、それなりにこのエネループタイプがマッチしてる。普段はエネループPROを4本くらい持ち歩いて、たくさん使う日は10本とか20本とか持っていく。荷物が重くなるけど、そういうときは他の荷物も多めだったりするので特に気にならない。

測定してみた

実際エネループでどれくらいiPhoneを充電できるのか測ってみた。

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買ったばかりのiPhone 6で検証。バッテリーを使い果たして電源が勝手に切れた状態のiPhoneに、満タンのエネループPRO(普通のエネループよりも電池容量が多い)を2本セットして充電してみた。ケーブルはApple純正の50cmタイプ

充電時間 iPhoneのバッテリー残量表示
30分 10%
60分 28%
90分 41%
98分 45%

だいたい7〜8分くらい充電したタイミングでiPhoneの電源が入った。

その後は余計な通知が鳴ったり画面が点灯したりしないように「おやすみモード」にして(実際の日常での利用状況に近づけるため、あえて機内モードにはせずに)、30分ごとに一瞬だけ画面をつけて状況をチェックする感じでやった。

で、98分経過したところで、エネループが空っぽになって充電が終了した。

自分が日常的に使ってる実感としても、普通のエネループで1時間ちょい、PROだと1時間半っていう感覚があったので、だいたい合ってるっぽい。

ちなみにこの充電器の長さがiPhone 6の長さとほとんど同じだった。4mmほど充電器の方が長いだけ。

待機電力ってどうなの?

これは質問なんだけど、普段この充電器を持ち歩く際、エネループは本体にセットしたままで大丈夫なんだろうか。

できればコンパクトにしたいのでセットしておきたいんだけど、待機電力が心配。

実際、上記でも紹介したKBC-E1ASを使ってたときは、エネループをセットしたまま持ち歩くと、それだけで結構な待機電力を消費してるみたいで、いざ使うときに充電が無かったりしていた。本体にセットせずに別々に持ち歩くようにしたら改善された(もちろんエネループ自体の自然放電は少しあるんだろけど)。

KBC-E1ASはボタンが電子的というか、ボタン自体にはONもOFFもなく、中の方で電子的にコントロールしてる気がした。なので、OFFの間も電気的にはつながってて、少し電力を使っちゃってるんじゃないかなと。

でもこちらのスティックタイプは、スライド式のスイッチで、OFFの間は電気的にもつながってないように勝手に思ってる。だとしたら、セットしたままでもOKだったりしないかな。

詳しいことはわかんないので、実際どうなのかよくわかんない。もし誰か知ってたら教えてほしい。

いいね

そんなわけで、0.5Aの低速充電で98分、iPhone 6では0%の状態から45%までしか充電できない。だけどそれはエネループPROを2本使ったときの話であって、もっとたくさんエネループを用意すればいくらでも充電できる。

上にも書いたけど、状況に応じて持ち歩く電池容量を調整できて、さらに追加購入してももったいなくないという柔軟性がエネループを使うメリット。継ぎ足し充電の不安もないので、日常のちょっとした用途だったらむしろこういうタイプの方が向いてるとも言える。

パワフルなバッテリーとは別に、こういうのも持ってるといろいろといいね。