公衆無線LANをAndroidのUSBテザリングでMacから使う

先日、ヨドバシで買ったワイヤレスゲートのSIMをXperia SXに入れた話を書いた。

この記事の中で、端末の設定を書き換えてテザリングもできるようにした。元の端末がドコモなので、設定の変更をしないとテザリングできなかった。

今日はそのテザリング関係の話。

MacでUSBテザリング

テザリングできるようになったら、Wi-Fiテザリングだけじゃなく、USBテザリングもやってみたくなった。

Android端末のUSBテザリングは、Windowsだとケーブルをつなぐだけで使えるらしいけどMacはダメだった。そこで上記のHoRNDISというツールを使った。

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これをMacに入れてAndroid端末をUSBケーブルでつないだら、iPhoneMacにつないだときみたいに、ネットワークインターフェースとして認識して、Macからインターネットが使えるようになった。

Wi-Fi回線もUSBテザリング

で、USBテザリングできるようにしたら気づいたんだけど、Android端末がWi-Fiスポットにつながった状態でMacとUSBテザリングすると、結果的にMacからWi-Fiスポットの回線が利用できる。

あくまでMacWi-Fiスポットにつなぐんじゃなく(それなら普通のことだけどそうじゃなく)、「Wi-FiAndroidMac」って感じで、MacからAndroid端末を経由してWi-Fiスポットの回線を利用する感じ。

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USBテザリングのアイコン(左端)が表示されてるけど、Wi-Fi接続のアイコン(右側のグループの左から3番目)も表示されてるこの状態。

当たり前だけど、Wi-Fiテザリングではダメ。Wi-Fiテザリングでは、テザリングのためにWi-Fiを使っちゃうので、代わりにWi-Fiスポットとの接続が切れる。USBテザリングなら、Wi-Fiスポットにつないだままテザリングもできるというわけ。その理屈ならBluetoothテザリングでもできそうな気がするけど、Xperia SXBluetoothテザリングに対応してない(rootedならできるらしいけどやってない)ので試してない。

ワイヤレスゲートの公衆無線LAN

ところで、最初にも書いたけど、今回使ってるMVNOのSIMは、ヨドバシで売ってるワイヤレスゲートのSIM。これは、3G/LTE回線に加えて、ワイヤレスゲートが提供する公衆無線LANへの接続もできる。

この公衆無線LANサービスは、Android端末に専用のアプリを入れると使えるようになる仕様みたいで、逆に言うと、専用のアプリを入れたAndroid端末(もちろんSIMがセットされてる端末)からじゃないと使えない。つまりMacからは利用できない。

公衆無線LANの回線をUSBテザリング

ここまでの話でわかると思うけど、Android端末に、ワイヤレスゲートのSIMと専用アプリを入れて公衆無線LANに接続した状態で、USBテザリングMacにつないだら、Macからワイヤレスゲートの公衆無線LANが利用できそうな気がしてきた。

しかし、これは契約的にやっていいのかな?というわけで、ワイヤレスゲートに問い合わせたところ、特に問題ないという回答をもらった。

そこで実際に試してみた。今回は、ワイヤレスゲートの対応スポットのひとつである、マクドナルドのBBモバイルポイント(mobilepoint)にAndroid端末から接続して、その状態のAndroid端末をUSBテザリングMacにつないでみた。そしたら無事にMacからBBモバイルポイントの回線が利用できた。試してないけど他のスポットでも使えると思う。

これはちょっとお得な話かも知れない

自分の場合、iPhoneLTEになってテザリング対応した頃から、公衆無線LANの契約をやめていた。無線LANを使わなくてもiPhoneテザリングで十分にMacで快適に通信できるから。

しかし、やはりiPhoneLTE回線では(自分の契約の場合は)3日間1GB制限や1ヶ月7GB制限があるので、無尽蔵に使えるわけでもない。とはいえ、また公衆無線LANを別途契約するほど使用頻度が高いわけでもない。

そこでこのヨドバシのワイヤレスゲートのSIM。250kbpsの速度だけど無限に使える3G/LTE回線と、公衆無線LANの契約がセットになっていて480円/月。そして今回、技術的にも契約的にも、3G/LTE回線も公衆無線LAN回線も、MacテザリングしてOKなことがわかった。

基本的にはiPhoneLTE回線でテザリングするけど、もしそれが速度制限されたら次はiPadLTE回線でテザリング。そしてこれも速度制限されたら、ワイヤレスゲートのSIMを入れたXperia SXを使う。しかし250kbpsの速度で足りないときは、対応スポットのある場所なら、公衆無線LANを利用できる。これは心強い。つまり、250kbpsの通信で、とりあえずワイヤレスゲートの対応スポットがある場所を探すことができればいい、という考え方もできる。

まあそれだけのために480円払って、しかも端末やケーブルをひとつ多く持ち歩き、バッテリーの管理もするってのがどこまで現実的かという問題はある。自分の場合はたまたまAndroid端末がひとつ余ってて、それでモバイルSuicaを使いたい事情もあって、しかも実用重視ではなく単に面白うそうだからMVNO回線も持ってみたいという気持ちもあったから、損な話でもなかったけど、そうじゃない多くの人には参考にならない話だとは思う。

とはいえ豆知識として、Wi-Fiスポットにつないだ状態でUSBテザリングは可能で、ワイヤレスゲートはそれを禁止してるわけじゃない(自分が問い合わせた限りではそういう回答だった)というのは、まあ知っておくといつか役に立つ可能性もあるねって話。