ブルーレイディーガ DMR-BXT970を買った

思い切って買った!

https://farm6.staticflickr.com/5588/15272167865_76ce3c1bdb.jpg

いわゆる全録のHDDレコーダー。全部のチャンネルの全部の時間をずーっと録画し続けていて、あとでどの番組でも好きなときに見ることができるってやつ。

現在、3週間くらい使っている。

基本

  • 最大8チャンネルを常に録画し続けて、最大21日間保存できる(古いものから消えていく)。
  • 平行してトリプルチューナーの普通のHDDレコーダーとしても使える
  • ブルーレイやDVDも一通り読み書きできる
  • 録画した番組やリアルタイムの放送を、iPhoneなどから(外出先でも)再生できる

基本的にはこんな感じ。つまり、全録できて普通の録画もできてブルーレイも扱えてネットワーク経由でも再生できるレコーダー。一応、自分がいろいろ調べた中では、現時点では全メーカー中で最強の製品だと思う。

生活が変わる

全部の番組を録画しちゃうってのは、発明や工夫ではなく単に力技なんだけど、生活が変わるくらい便利。

まず、リアルタイムの放送を見ることがほぼ無くなった。よく「わざわざ録画してまで番組を見ない」という考え方があるけど、あれがまったく逆になる。「わざわざ事前に調べた放送時間にあわせてテレビをつけて、途中で止めることも戻したり飛ばしたりもせず、1.0倍速のスピードで我慢してまで番組を見ない」という考え方。つまり、いつでも好きなときに見ればいいし、止めたり戻したり飛ばしたりもできて、倍速で再生したりもできる方がラクなわけで、そうじゃなく普通に番組を見ることの方が「わざわざ」な感じになるということ。

あとは、いろんなテレビ局のニュースを見て報道のされ方の違いを感じたり、ネットで話題になった番組を後から見たり、例えば24時間テレビみたいな番組もあちこち飛ばしながらも主要部分をほぼ全部見たりとか、ホントに自由。

見たいところを積極的に見るようになるし、見たくないところはどんどん見なくなる。全録を導入する前と比べて、トータルでテレビの視聴時間が増えたという人はもちろんいるけど、逆に無駄がなくなったために時間は減ったという人もいるくらい。

テレビ大好きっ子の必須アイテムってのは当然として、テレビにほとんど興味が無い人にも向いてる。基本的にテレビの事は何も考えなくてよくて、ときどき見たいと思ったところだけピンポイントで見ればいいわけだから。

価格の謎

発売された頃から気になってチェックしてたんだけど、8月末ごろ、価格が異常な動きをしていた。

https://farm4.staticflickr.com/3898/15272169795_d46f3fc37f.jpg

価格.com - パナソニック ブルーレイディーガ DMR-BXT970 価格推移グラフ

価格.comで上位に来るような激安系のショップでの価格が、どんどん下がっていく。数秒おきに画面をリロードすると10円程度下がってる感じ。逆オークションみたいな状態。

自分が見たときは、だいたい12万9千円くらいだった。

しかしヨドバシなどの量販店やAmazonを見ると、(ポイント10%を引いた実質価格で)13万8千円くらい。多少の価格差がある。

そこで、ヨドバシに行って、店員さんにネットの価格(リロードするたびに価格が下がる画面)を見てもらいながら交渉してみた。

そうしたところ、ある程度まで価格を下げてもらうことができた。ズバリ「こういうネット上の価格では交渉できないですか?」って聞いてみたら、最近はネットの価格も含めて交渉に応じるとの回答だった。ただ、結局この商品についてはネットの価格があまりに安すぎて、完全に対抗するのは無理とのこと。少し高いけどまあいいかなってくらいには安くしてもらった(一応、購入価格は書かないけど、まあ12万9千円から13万8千円のあいだってこと)。

しかしその日ヨドバシには在庫がなかったため、入荷したら連絡をもらうっていうことでお金だけ払った。

翌日、価格を調べてみると、なんとヨドバシ(や他の量販店)が18万3千円に値上げしてる。ネットの価格は下がり続けて12万8千円くらい。何があったんだ。

さらに翌日、ヨドバシは変わらないまま、ネットの価格は12万7千円台まで下がった。そしてこの日、入荷したという連絡をもらって、商品を受け取った。2日前にお金を払ったおかげで、この日の店頭価格よりはるかに安い金額で受け取ったって感じ。ラッキーと言うか危ないところだったと言うか。

その後ヨドバシは値下げをして、ネットの価格は少し上がってきて、現在は価格差が少なくなってる(どっちで買っても十分にお買い得だと思う)。

ちなみに、そんなにネットの価格が安いならネットで買えばいいじゃんってのはもちろんあったんだけど、自分の場合は、有効期限が迫ってるクーポンをこの機会に使いたかったのと、5年保証に入るつもりでその内容が店ごとに少し違っていたため、今回は少し高かったけどヨドバシで買うことにした。

REGZAブルーレイ DBR-M190をすでに持ってる

実は、

ここに書いてるけど、2012年12月に、東芝の全録、DBR-M190を買って、ずっと使っている。これを買うときもかなり勇気を出して思い切って買ったって感じだったんだけど、2年たたずに買い換えることになってしまった。

その理由はなんといっても、信頼性の低さ。

とにかくDBR-M190は動作が不安定だった。東芝製品が嫌いになるレベル。アップデートで一部は直ったことりもしたけど、それでもまだひどい問題がいくつもあった。

  • 急に電源が落ちる
  • 内蔵HDDが認識しなくなる
  • 通常録画が録画されてない
  • 通常録画した番組を認識しなくなる

ハッキリ言ってどれもひどい。全録だから基本的には取り逃しは無いんだけど、BSは全録の対象じゃないので通常録画で録っていた。それが、録れてないことがあったりするわけ。レコーダーの録画機能の信頼性が低いってのは本当に致命的。

そんなトラブルが何度も何度も起きていて、ついに我慢できなくなって、別なメーカーの全録に乗り換えようと思ったのが今回のきっかけ。

設定

「8チャンネルの全録 + トリプルチューナーの通常録画」にするか、「10チャンネルの全録 + シングルチューナーの通常録画」にするか、設定で選ぶことができるんだけど、自分は前者にした。もともと使っていたDBR-M190は全録6チャンネルだけど、自分が住んでいる仙台市は地上派が6局しかないのでちょうどだった。新しいDMR-BXT970は8チャンネルなのでさらにBSも2つ録れる。10チャンネル設定にしてBSを4つも録る必要はなんとなく感じなかった。

また、全録であっても通常録画の方も意外と使うことがある。全録の対象外のチャンネルは通常録画するしかないし、全録していても毎週必ず録る番組などはいちいち面倒なので通常録画を使ったりする。だからトリプルチューナーくらい欲しいところ。それから、全録10チャンネルにすると、ネットワーク経由の再生とかで一部機能制限があるらしいので、その辺が面倒になるのもイヤかなというところもあった。

それと、全録の画質については10倍録にした。15倍録にすると21日間の保存ができるんだけど、10倍録では14日間。実際に画質を比較してみて、画質と保存期間のバランスで考えて、この設定にした。

DBR-M190とDMR-BXT970の比較

ここからは、DBR-M190を使っていた人がDMR-BXT970に乗り換えた場合の感想なので、参考になる人は少ないかも。

良いと感じたところは以下。

  • 動作が安定している
    • 買い換えた最大(そして唯一)の理由がこれなので、安定しているのは本当に素晴らしい
  • 全録で録った番組にも自動チャプター
    • DBR-M190は全録はチャプターがつかなかったけど、DMR-BXT970はチャプターがつく。
    • なんとなく無理だと思ってたので感動した。
  • 全録で録った番組を、長期保存のために通常録画用HDDにダビングする機能が良くできている
    • DBR-M190は1つの番組を選ぶと、終わるまで待つ仕様だった。
    • しかもダビングは等倍速。1時間の番組のダビングに1時間かかる。
    • DMR-BXT970は、ダビング予約になっている。複数の番組をリストに登録できて、順次ダビングしていく仕様。キューってこと。
    • しかも高速ダビング。1時間番組のダビングが数分で終わる。
    • さらにダビング中に他のことができる。ダビングと同時にできない操作をすると、ダビングが自動で止まって、あとで自動で再開される。
  • 1.3倍速再生がなめらか
    • DBR-M190は、なぜか通常録画の番組を1.3倍速再生すると、コマ落ちする感じがあった。
    • DMR-BXT970はそんなこともなくなめらか。
    • ほとんど1.3倍速で見てるのでこれはうれしい。
  • キーワード録画が便利
    • DBR-M190にはキーワード録画の機能がないために自作していたけど、DMR-BXT970にはその機能がちゃんとある。
    • しかも録った番組が一定期間経過すると自動で削除されるようになってる。指定するキーワードによっては無関係の番組が大量に録れちゃうけど、自動で消えるなら安心。
  • 画質がいい
    • 以前もパナソニックのレコーダーを使っていて感じていたけど、圧縮時の画質がすごくいい。
    • 圧縮率が高くても、十分に普段から使える画質になってるので、扱いやすい。
  • DIGA MANAGERが便利
    • 録画した番組名の編集をパソコンから行える。
    • Webベースなので、Mechanizeなどで自動制御も可能?

逆に、イマイチだと感じたところもある。

  • 画面が見づらい
    • DBR-M190は、番組表がすごく見やすかった。全録は番組表の見やすさが重要だと思う。
    • DMR-BXT970はかなり見づらい。作ってる人はこれをどう思ってるんだか問いたい。それくらいひどい。
    • 番組表については、見た目だけじゃなく使い勝手も悪い。一度番組表から再生させて、もう一度番組表を出すと、カーソル位置とスクロール位置が意味不明なところになってる。
  • リアルタイム放送から全録への移行が弱い
    • DBR-M190は、リアルタイム放送を見てるときに10秒戻したり、その番組を最初から見る操作などが簡単にできた。ザッピングして面白そうな番組を見つけたときに最初から見れるのは結構便利だった。
    • DMR-BXT970にはそういう機能は何も無いので、わざわざ全録の番組表を出してそこから番組を再生させる必要がある。
番組表の画面を比較してみる

上記に書いたとおり、以前使っていたDBR-M190では見やすかった番組表が、残念ながら新しいDMR-BXT970では見づらくなった。その比較。

https://farm4.staticflickr.com/3855/15249319746_3c5b9cfccd.jpghttps://farm6.staticflickr.com/5596/15249321236_e2855f2e76.jpg

前者がDBR-M190、後者がDMR-BXT970。文字の情報量がまったく違うのがわかると思う。ここに関しては東芝の方が良かった。

せっかく全録で見逃さないのに、この番組表のせいで見逃してしまう番組がある気がする。

録画データの移行

DBR-M190からDMR-BXT970への乗り換えなので、録画した番組を移行したい。

調べたところ、2つの方法があるらしい。

  • BDを使ったムーブバック
    • DBR-M190からBDに焼いて、そのBDをDMR-BXT970に取り込める。
    • 実際に試したところ、問題無く移行できた。
  • ネットDEダビング
    • DBR-M190側の機能。
    • 一般的にDLNAダビングと呼ばれる機能らしいけど、各社で勝手な名前を付けてる。
    • メーカーが違うとダビングできるかどうかは不明らしい。でも実際にやってみたところ、DBR-M190からDMR-BXT970にダビングすることはできた。
    • DBR-M190側で移行したい番組を選んでダビングボタンを押すと、ダビング先としてDMR-BXT970が選択できるようになってる。
    • ダビングを開始すると、DMR-BXT970側ではLAN経由で録画をしているような表示になっている。

両方試した感じでは、ネットDEダビングの方が手軽だった。BDに焼かなくていいし、移行の速度もまあまあ速い(AVC画質の1時間番組で20分くらい)。DBR-M190側の制限で、一度に選択できる番組は16個までだけど、十分に手軽だと思った。

ただし、ダビング後、DMR-BXT970の容量を結構多めに消費している。DMR-BXT970側で画質を10倍録などに変換したいところだけど、DMR-BXT970のこの部分が弱く、複数の番組をバックグラウンドでまとめて画質変換する事ができない。

移行は手軽にできるけど、移行後のデータの取り扱いが面倒かなっていう感じ。

買ってよかった

これまで使っていたDBR-M190でも、機能的には不満はなかった。自分には十分な機能を備えていて、画面も見やすいし、いい買い物をしたと思っていた。しかし、我慢ならないほどの信頼性の低さのために、買い換える決意をした。

そして実際に買い換えてみて、信頼性は今のところ高いし、機能的にもより優れた部分があって、非常に満足してる。番組表などの画面が見づらい点と、移行してきた番組の取り扱いがイマイチなんだけど、それ以外は本当に高性能、高機能な感じで、まさに現時点で最強のレコーダーだと思う。

その代わり値段は結構したわけだけど、まあ5年保証にも入ったし、長く便利に使っていけば十分に元が取れると思う。