iPhoneやiPadの外部ストレージとして使えるLINK Power Driveを買った
良さそうなので買ってみた。
今回自分が買ったのは32GBモデルだけど、他に16GBと64GBもある。
これは何かというと、iPhoneやiPadに接続して、外付けのストレージとして使える装置。さらに、2700mAhのモバイルバッテリーの機能と、スタンドとしての機能がついてる。
ポケットに入れて持ち歩くのはちょっと邪魔だけど、カバンに入れるなら邪魔にならないくらい、それなりにコンパクトではある。MacBook AirのACアダプタくらいのサイズ(MacBook Proのものは大きいので違う)かな。
何に使うか
使い道はいろいろあると思うけど、自分の場合は動画。最近、移動中などに動画を見てることが多い。でも新幹線や飛行機だと、オンライン上の動画は回線の問題で見れない。なので、ローカルに入れておくわけだ。
しかし、動画はファイルサイズが大きいので、端末の空き容量をかなり消費するし、状況によってiPhoneとiPadを使い分けたいので、両方に同じ動画を入れておかなきゃいけない。
そこで、iPhoneやiPadで使える外部ストレージの出番。容量の問題も、iPhoneとiPadの両方に入れておかなきゃいけない問題も、一気に解決する。
まあやり方はいくつかあって、USBメモリみたいなタイプもあるし、SDカードリーダーを使う方法もある。有線じゃなく、Wi-Fiを使うものもある。別にそういうのでも良かったんだけど、今回このLINK Power Driveを選んだ理由は、速度。どうやら、これはバッテリーを搭載していて、他の製品よりも高速にデータの出し入れができるとのこと。
似たような製品が多い中で、そういう何かしらの特徴があるのはいいことかなって思って、これを買った。レビューの評価も悪くなさそうだったし。
ケーブルを内蔵
簡単に使えるように、ケーブルが内蔵されている。本体側面から2種類のケーブルが出てくる。
まずこれがPC側とつなぐための普通のUSB。本機に充電するときもここから。
だいぶ短いケーブルなので(上の写真の状態で最長に伸ばしてる)、デスクトップPCに直接差すのは難しいと思う。ハブとか延長ケーブルを用意しておいた方がいい。ノートPCならまあなんとかなるかな。
そしてこれがLightning側。Made for iPodとMade for iPhoneの認証を取得してる。ただし、iPodは第5世代、iPhoneは5/5s/5cだけの認証取得なので、それ以外のiPhone 6/6PlusやiPadなどは正式な対応ではないっぽい。でも動作確認はしているとのこと。自分が試した感じでも、iPhone 6と、iPad mini 2では普通に使えた。
別途ケーブルを必要としないで、本体にこうして収納できる感じで埋め込まれてるのはすごくいいね。
ちなみに、USBとLightningに同時にそれぞれPCとiPhoneをつないでも、普通のUSB-Lightningケーブルのように使えたりはしない。
使い方
モバイルバッテリー
最初にも書いたけど、LINK Power Driveはモバイルバッテリーとしても使える。
もともと、通信を高速化するためにバッテリーを必要としているので、そのついでなのか知らないけど、モバイルバッテリーとしても使えるようになってる。全体として3000mAhの電池容量があって、そのうち2700mAhをモバイルバッテリーとして使える。
Lightningを接続して、側面の真ん中に見えるこのスイッチを横にスライドさせると端末が充電される。スイッチがOFFだとデータの出し入れのみ、スイッチがONだとデータの出し入れ+充電ということ。
だいたいiPhoneを1回満充電にすることができるっぽい。あと、iPad miniの充電も大丈夫とのこと。iPad Airは無理らしい(試してないけど)。
スタンド
底の部分が少し引き出せるようになっていて、これがスタンドとしても使える。
iPhone 6もiPad mini 2も立てることができた。角度を自由に変えたりはできない。
たいしたものではないけど、普通に安定して使えるスタンドなので、意外とこれで十分って感じはある。利用シーンとして、動画データを供給しながら充電もしたりするわけで、スタンドの機能は相性がいいと思う。
USBホストケーブルでAndroidにも接続してみた
公式にはどこにも対応とか書いてないけど、Androidで使うとしたらどうなのか。Nexus 7(2013, Android 5.0)で試してみた。
もちろんLightningをNexus 7に接続することはできないので、USBの方をつないでみる。USBホストケーブルというのを使うと、Nexus 7にUSBの周辺機器を接続することができる。
今回使ったのはこのミヨシというメーカーのUSBホストケーブル。いろんなメーカーが出していて、ケーブルの色とか長さとか値段が違うので、好きなのを選べばいいと思う。USBホストケーブル、USBホストアダプタ、USBホスト変換などと呼ばれる。Nexus 7のような一般的なAndroid端末で使う場合は、間違えないように注意してUSB Aとmicro Bの端子のものを買うこと。
これでNexus 7にLINK Power Driveをつないでみたところ、普通にUSBメモリを接続したときと同じような感じで、一般的なファイル管理アプリ(今回はESファイルエクスプローラを使ってみた)でアクセスできた。読み込みも書き込みもOK。
アプリの不満
だけど不満なポイントもいくつかある。
動画の「Open in...」ができない
Office関係のファイルなどは、LINK Power Driveのアプリで開いてから、別なアプリに渡すことができる。いわゆる「Open in...」機能。
ところが、動画はなぜかこれができない。Open inするボタンが出てこない。
というわけで、動画は基本的にはこのアプリ内で見ることになる。しかしこのアプリは本当に普通の再生機能しかなく、再生速度を変えたり、最終再生位置を覚えてたり、10秒スキップのショートカットとか、そういうのが何も無い。せっかく世の中には動画を快適に再生するためのいろんな機能が載ったいいアプリがたくさんあるのに、それらを使うことができない。
自分の場合は、以前紹介したSwiftっていうアプリを使いたい。
でも実は、方法が無いわけじゃ無い。動画のフォーマットによるのかも知れないけど、LINK Power Driveのアプリから、動画をカメラロールに書き出すことができる。なので、自分が使いたい動画再生アプリの方でカメラロールから読み込ませれば、結果的に渡すことはできる。Swiftもそれで使うことができた。
しかし、動画の受け渡しはいちいち数秒かかるし、終わったらカメラロールの動画をいちいち削除する手間などもあって、そこまで便利ではない。
やっぱりLINK Power Driveから直接好きなアプリにOpen inで渡せるようにしてほしい。ていうかOfficeのファイルとかはできるんだから、動画も同じように対応してほしい。
「ChangeDirectory Faild」のエラー
これはバグなんじゃないかと思うんだけど、LINK Power Driveのアプリで、フォルダを開こうとしたら「ChangeDirectory Faild」というエラーが出るようになった。このエラーが出るフォルダは中のファイルにアクセスできない。しかし別なフォルダは普通に開けたりする。つまり、条件は謎だけど、いくつかのフォルダが開けなくなる、という問題。再起動とかいろいろやったけどダメだった。
だけど、そんな状況のLINK Power DriveをMacにつないで中を見てみると、普通に開くことができる。特に何も問題ない。つまりiPhone側に接続したときだけの問題のようだ。
そんな中、ひとつ見つけた解決策は、「フォルダ名の変更」。LINK Power DriveをMacにつないで、開けなくなったフォルダの名前を適当なものに変更すると、開けるように復活するっぽい。
とりあえずはこれで回避するとしても、いざiPhoneしか持ってない状況で「開けない!」ってなったらその場ではファイル名を変更することもできずに困ると思うので、この問題はなんとか解決して欲しいところ。
アプリがあんまりかっこよくない
上にも書いたけど、アプリがイマイチ。悪いってワケじゃないけど、いいところは全然ないって感じ。
アイコンの感じや文字サイズの感じなど、「デザイナーは何をしてるんだ?」っていう気がするし、UIの工夫が何も無さ過ぎる。例えばフォルダの中に入ってるファイルの件数や容量がわかるようになってるとか、一覧のソート順を設定できるようにするとか、そういう工夫が欲しい。コンセプト的に「デバイスに入りきらない大量のファイルを扱う」という製品なんだから、実際に大量のファイルがあってもいい感じに扱えるような使いやすさを追求して欲しい。
もしくは、LINK Power Driveとの通信部分をライブラリにして公開してくれれば、誰かがもっとイケてるアプリを作ってくれるかも知れないので、そういう方向もおもしろそう。
どうあれ今のこのアプリはまだまだって感じなので頑張ってください。
まとめ、こんなときに使えそう
おわり
そんなわけで、アプリの使い勝手がイマイチだけど、コンセプト的にはいいし、実際に自分の用途でもうまいこと使えた。
今後のアプリのバージョンアップに期待しつつ、今後も日常的に使っていきたい。